Morlyn– Author –
ジュエリーデザイナー26年
ジュエリー職人4年 CAD1年
ジュエリーブランドディレクター10年
製作が好きで飛び込んだジュエリー業界で様々な経験を積みながら
品があるデザイン、上質といえる技術を模索。
”静寂なる輝き”を極める旅を続けています。
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技術・美術・芸術──「ただ美しい」を超えるために
ジュエリー制作における「技術」「美術」「芸術」の違いを探ります。ピアノで培った感性と職人としての経験から、観察・文脈・本質を見つめる創作の哲学を綴ります。 技術・美術・芸術とは何か 絵を綺麗に描けるようになりたいと思ったとき、絵の教室に通...Design for Sparkles -
東洋的美意識と西洋的美意識
東洋の「調和と無常」、西洋の「理念と構築」。 二つの美意識の違いと融合をたどり、現代の静かなラグジュアリーが宿る場所を探ります。Design for Sparkles -
静寂のデザイン哲学― ミース・ファン・デル・ローエとサイレントラグジュアリーを考える ―
静けさの中にこそ豊かさは宿る。ミース・ファン・デル・ローエの「Less is more」の哲学を通して、現代のサイレントラグジュアリーと東西の美意識の交わりを探ります。Design for Sparkles -
アール・デコが生んだ「女性の意志のデザイン」──ブシュロン、カルティエ、ヴァン クリーフ、そして現代へ
1920年代、パリ。第一次世界大戦が終わり、世界は静かに新しい時代へと動き出しました。その時、最も劇的に変わったのは——女性でした。 戦争中、男性に代わって働き始めた女性たちは、戦後も家に戻らず、社会の中に自分の居場所を築きはじめます。コルセッ...Design for Sparkles -
物の本質を知るということ― 魯山人に学ぶ、見る力と生きる美 ―
魯山人は、「技術と美術が伴って、芸術になる」と語りました。しかし同時に、「物の本質を見る芸術は、技巧が精密でなくとも得られる」とも述べています。 この二つの言葉のあいだにこそ、彼の美の哲学の核心――“物の本質を知ること”――が息づいていると考え...Design for Sparkles -
2025年秋 東京で開催されるジュエリーブランドの展覧会・イベントまとめ ― ブルガリ、ヴァン クリーフ&アーペル、ポメラート、シャネル
2025年秋、東京ではブルガリ、ヴァン クリーフ&アーペル、ポメラート、シャネルといった世界的ジュエリーブランドが相次いで展覧会やイベントを開催します。中国の市場が減退し、やはり超VIPは少なくとも、50万から100万の商品を購入するブランド好きの層...そのほか -
陰翳礼讃とジュエリー ――光と影に宿る日本の美
日本文化の美学としての「陰翳」 谷崎潤一郎の随筆『陰翳礼讃』は、日本文化の美意識を象徴する随筆です。 そこには、太陽の下で煌めく鮮烈な光ではなく、仄暗い中に漂う陰影の中にこそ美が宿る、という思想が描かれています。漆器の艶や、障子を透かす柔...Design for Sparkles -
俗世とあちらの世界を行き来する ― 芸術の役割を考える
芸術とは何でしょうか。人はなぜ、時に生活を忘れるほど絵を描き、舞台に立ち、音楽を奏でるのでしょうか。 答えはひとつではありませんが、共通して見えてくるのは「芸術は人間の心を映す鏡である」ということと、人は人の心を理解することが、自身の豊か...Design for Sparkles -
”人の心を分かろう”とする営み――芸術とジュエリーの本質
映画『国宝』を観ました。心に残ったのは舞台の豪華さ以上に「人の心を分かろうとする」営みの尊さでした。芸能も芸術も、そして私たちの日常も、本質はそこにあるのでは?と考えさせられたのです。 曽根崎心中と「心を想像すること」 映画の中で二度出て...Design for Sparkles -
プリンセスの記憶と現代のジュエリー
子どもは限られた情報の中でも、自然に「プリンセス」に憧れます。煌びやかなドレスに身を包み、舞踏会で踊る姿を想像する。 最近、子どもがピアノを習い始めたのをきっかけに、私もショパンの楽譜を久しぶりに開きました。 「子犬のワルツ」を弾いてみる...Design for Sparkles