タンザナイトとは?多色性をもつ魅力的な色味の話

エメラルドが一番好き、とは言ったばかりですが、
タンザナイトのリングができあがりました✨

アクアマリンとは異なる、紫が少しかんだような青色。タンザナイトしかない色です。タンザ色。

言葉で言い表せないのですが、そういう中間の色に昔から惹かれます。インクルージョンがたくさん入っていて、変形カボションカットの形もとても気にいりました。

デザインは石の形をそのまま楽しめ、人差し指に着けてとっても目立つようなリングに、色味はカジュアルに楽しめるようシルバーにしました。

目次

タンザナイトについて

タンザナイトは、ゾイサイトという石の種類で、美しい青みがあるものがタンザナイトと呼ばれます。

硬度は少し柔らかめの6〜7で、靭性と呼ばれるのですが、好物的粘度が普通から弱めで、特定の方向にパキッと割れやすいという性質があります。
ですが、気をつけて扱えば、リングでもペンダントとしてでも着用できる宝石です。

何よりの特徴はその色味。ティファニーの社長が美しい色味に惚れて、ピッタリの名前をということで、ゾイサイトではなく、タンザニアで採れたのでタンザナイトという名前をつけたそうです。ただの青色ではない、紫が少し入ったような、なんとも言えない美しい青をしています。

そして、タンザナイトのもう一つの特徴は、方向によって変わる多色性です。
正面から見ると、独特の青み、横から見ると、紫に見える角度があります。
(通常、青色が美しいので、美しい青味の方を正面としてカットするのですが、この石は、真正面から見ると紫がかっていて、横から見ると青みが強く見えます)

多色性とは

多色性とは、どんな光の下でも角度によって、方向によって、2色または3色に色味が変わる特性のことです。
タンザナイトなら、青色と紫色、
他、代表的なものなら、エメラルドは、緑色が深い面と、青みが強かったり、黄色みが強かったりする面があり、

アクアマリンは、青色も面と、無色や色が明るい面があります。ルビーやサファイヤも、色が最も濃い色の面が正面になるようにカットされています。

カットされる際に、カットの面によって出る色味が異なるので、濃い面を正面にもってくるのと、石目をなるべく大きくする見極めが、重要になってくるんです。
カット石が、宝石の自然の成り立ちを生かしつつ、一番綺麗な面を正面にするようカットされると考えると、この美さを引き出すための、人間の探究心と技術の向上心に感謝です。

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この記事を書いた人

ジュエリーデザイナー26年
ジュエリー職人4年 CAD1年
ジュエリーブランドディレクター10年
製作が好きで飛び込んだジュエリー業界で様々な経験を積みながら
品があるデザイン、上質といえる技術を模索。
”静寂なる輝き”を極める旅を続けています。

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