2025年秋、東京ではブルガリ、ヴァン クリーフ&アーペル、ポメラート、シャネルといった世界的ジュエリーブランドが相次いで展覧会やイベントを開催します。
中国の市場が減退し、やはり超VIPは少なくとも、50万から100万の商品を購入するブランド好きの層が多いからではないか、堅実な日本市場に目をむけているのでは、と考えています。
主要イベント一覧(2025年秋〜冬 東京)
| ブランド | イベント名 | 会場 | 会期 | 見どころ |
| ヴァン クリーフ&アーペル | 永遠なる瞬間 ― ハイジュエリーが語るアール・デコ | 東京都庭園美術館(白金台) | 9月27日〜1月18日 | 約250点のハイジュエリー+資料60点、アール・デコの世界を体験 |
| ブルガリ | ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧 | 国立新美術館(六本木) | 9月17日〜12月15日 | 日本最大規模、約350点のジュエリーと現代美術の融合展示 |
| ポメラート | ヘルムート・ニュートン × ポメラート展 | 表参道特設会場 | 9月18日〜(終了未定) | 写真家ニュートンのビジュアルと1980年代ジュエリーの対比 |
| シャネル | la Galerie du 19M Tokyo | 六本木ヒルズ 森タワー 52F | 9月30日〜10月20日 | 刺繍・テキスタイルの職人技実演、体験型展示(入場無料) |
| シャネル | アール・デコとモード展 | 三菱一号館美術館(丸の内) | 10月11日〜1月25日 | シャネル、ランバン、ポワレなど1920年代モード約310点展示 |
展覧会ごとの見どころ
ヴァン クリーフ&アーペル「永遠なる瞬間」
庭園美術館のアール・デコ建築を舞台に、約250点のハイジュエリーが展示されます。アール・デコ期のモードや建築との響き合いを感じられる貴重な機会です。日時指定制のため事前予約が必要です。
1925年に開催された「現代装飾美術・産業美術国際博覧会(通称 アール・デコ博覧会)」から100周年を迎えることを記念した展覧会です。ヴァン クリーフ&アーペルはアール・デコ博覧会の宝飾部門において複数の作品を出品し、グランプリを受賞しました。そのひとつが、本展に出品される《絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット》(1924年)。
庭園美術館のアール・デコ建築を舞台に、約250点のハイジュエリーが展示されます。アール・デコ期のモードや建築との響き合いを感じられる貴重な機会です。日時指定制のため事前予約が必要です。
ブルガリ「カレイドス」
国立新美術館で開催されるブルガリ史上最大規模の展覧会。「美しい(カロス)」「形態 (エイドス) 」を意味するギリシャ語にちなんだ展覧会タイトル「カレイドス」は、美と創造性が調和した、ダイナミックで変化し続ける色彩世界の旅を象徴します。ブルガリ・ヘリテージ・コレクションと貴重な個人コレクションから選び抜かれた色彩のマスターピースというべき約350点のジュエリーは、メゾンの始まりから現在までを跡付けつつ、イタリアと日本の深いつながりを浮き彫りにし、アートとデザインに対する両国共通の情熱や豊かな文化遺産を称えます。
ポメラート「ヘルムート・ニュートン展」
<POMELLATO(ポメラート)>は、伝説的写真家ヘルムート・ニュートンと1980年代のビジュアルに特化した初の単独展「ポメラート、ヘルムート・ニュートン&1980年代」展を開催する。会場は東京・表参道のOMOTESANDO CROSSING PARKで、会期は2025年9月18日(木)から10月6日(月)まで。
こちらは、投稿時にはもう終了してしまいました、、
シャネル「la Galerie du 19M Tokyo」
シャネルによってパリに設立された、ファッションとインテリアの職人や専門家が集うユニークな複合施設le19M(ル ディズヌフエム)が、日本とフランスのクリエイターとの対話を通じて、互いの伝統の豊かさや職人たちの技術を展示する「la Galerie du 19M Tokyo(ラ ギャルリー デュ ディズヌフエム トーキョー) 」を開催。
よく知られているブランドだけでなく、フランスのオートクチュールを支える様々な会社の、誇り高き仕事の姿勢に感銘を受けます。入場無料ですが日時指定制。
シャネル「アール・デコとモード展」
三菱一号館美術館で開催される装飾芸術とモードの展覧会。
2025年は、パリで開催され、「モード」が中心的な主題のひとつであった装飾芸術の博覧会、通称アール・デコ博覧会から100年目にあたります。この記念の年に、世界的な服飾コレクションを誇る京都服飾文化研究財団(KCI)が収集してきたアール・デコ期の服飾作品、国内外の美術館・博物館や個人所蔵の絵画、版画、工芸品などを加え合計約310点により、現代にも影響を与え続ける100年前の「モード」を紐解きます。
こちらも、アールデコ博覧会から100年の記念にということです。
シャネルとバンクリーフ、私の頭では繋がってないですが、同じ時代を彩ったブランドなのですね。
フランスの感性に魅了される秋
この秋の東京は、ラグジュアリーブランドの展覧会ラッシュとなり、華やかな舞台が広がります。
背景には、中国市場の減速と世界情勢の変化があり、日本が新たな発信拠点として注目されているのだと考えますが、アールデコ博覧会から100周年という記念の年だということもあるようです。
いちデザイナーとして感じることは、フランスの企業としてのものづくり感性の高さ、です。
最近ファッション業界出身のデザイナーと話すことが多いのですが、ファッション業界はまさに飽和激戦業界。そこでのデザインとビジネス感、感性とビジネス、そのあたりは競争が激しいからこそ研ぎ澄まされているように思います。
新しい展示スタイルや、ECサイト、デジタルの登用などもファッション業界がいち早く取り入れ、時代を象徴するような新しいもの新しいもの、という業界。
新しいものが、一番よいわけではない、そうは思いますが、新しいものをうまく取り入れるためには、研ぎ澄まされた感性が必要に感じるのです。
そういう、感性が研ぎ澄まされた企業、というイメージが、フランスの会社には感じます。自分自身も、もっと学び、感性を研ぎ澄ますような、生活をしていきたいと最近強く感じます。
訪れた展覧会レポは、また改めて。

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